ボリュームゾーンにおける、過去問の相性


次女は6年生を通じた偏差値は58でしたが、理系と文系でかなりの教科間格差があるタイプでしたので、偏差値60を越えるような過去問になると、かなり苦戦を強いられる状況にありました。

比較的算数は得意だったのですが、難関向けの演習は外していたこともあり、例えば偏差値66の市川の算数は4割とか5割しか取れないのに、偏差値63の東邦大東邦は8割とか9割を取れるという、そういった状況にもありました。

では、東邦大東邦は8割も9割も算数で取れるのだから楽勝だろうかと言うとそういうことではありません。
4教科全て100点満点という前期の座組みだと、不得意科目の社会が足を引っ張る上、判断が微妙な記号問題が並ぶ国語の方式もマイナスに振れたりと、過去問演習では1勝もしたことがありませんで、なんなら市川の方が合格者最低点で見ると近いことが多かったりと、すっちゃかめっちゃかだったりするわけであります。

私の入試に対する考え方というのは、偏差値60くらいまではまさに「偏差値通り」。
奇をてらった問題が出るわけでもありませんから、対策もなにも偏差値がそのまま合否につながるだろと、そんな感覚を抱いていたわけでありますが、いざ娘が併願校の過去問を解き始めてみると、ぜんぜん全く違う。

同じような問題に見えても、配点やそれぞれの教科の平均点、国語の傾向などによって合否には相性が存在するものであり、ダメなところは調子が良い年度もダメ、イケるところは悪くてもイケる。意外とハッキリしたモノがありました。

さて、そうなると偏差値が少しでも高いところで相性が良いところを探したりするわけですが、これが見つかったりはするもので、我が家では意外なところに2校、「これは確実に取れる」という学校がありました。

1つは算数の配点が少し他よりも高く、1つは算国理社すべての方向性が娘が対応できる傾向と丸かぶりと、よく見ればその相性にはしっかりとした理由もありました。

ところが、ボリュームゾーンの過去問演習というのは、普段の塾のカリキュラムや、塾と進める第一志望の過去問演習がありますので、そもそもこの発見自体が遅れています。

我が家で言うと、併願校の過去問が本格化したのは冬休み以降ということもあり、元々予定していた併願校でもないこの2校は、今から候補にできうるのか?という段階だったりもするわけであります。

慌てて1校は1月に最後に説明会がありましたので訪れたりするのですが、1校はそういったものには間に合わず、この発見の遅れは大きな痛手となりました。
恐らくもう少し早くからわかっていれば、かなり戦略は変わっていたような気も致します。

過去問というのは「あまり早く始めるな」と言われることがあります。
確かに早く始めても点数が届くわけがありませんし、まだまだ未熟なうちから解いても改善点が見つかるのかと、それは非常によく理解できる話であります。

ただ、私としては、併願校の過去問は、それこそ1教科ずつ、少しずつでも良いので、
得点はひとまず置いても、相性を見るような、そんな視点で早くからトライしてみるというのは、すこぶるアリなんではないかとも思ったりします。

志望校というのは、まず自分が行きたいところ、熱望するところに自らも進捗も合わせていく。そういった姿勢が必要なのは、それは当然として、
併願校については、自分が行けるところ、相性があうところを過去問から探してみる。そこから学校を見てみるのも、これもひとつの縁であると考えます。

我が子は教科間格差という問題を抱えていたゆえの話なのかもしれませんが、
沢山の入試問題と入試形式をぜひ塾と相談しながら、親の方でもなる早で把握してあげてほしいと感じるところなのでありました。

過去問
3冊…? 最低10冊は用意してみようッ!

関連タグ