計算を自然な動きに『山本塾の計算ドリル』


『ピクニック気分でやってんじゃねぇ! 計算はトラウマだッ!』

これは数学市民さん(@Infinity_topoi)の言葉を拝借し、我が家風にアレンジさせていただいたお気に入りのスローガンであります。
我が家の学習というのは、この標語とともに、とある計算ドリルを開始することから始まるのでありますが…

ちなみに、皆様は「9+4」をどのようにやっているでしょうか?
なになに… 4を? 3と1に分けて…? さくらんぼで10を作って…?

さくらんぼ計算
楽しいかわいい・さくらんぼ計算

さくらんぼ…?
さくらんぼ…だと…?

馬鹿野郎! ピクニック気分でやってんじゃねぇ!

お弁当じゃねぇんだ! 何がさくらんぼだ!
あんなもんキン㊙マだッ! かえって面倒極まりない!

「9+4」をどのようにやるかだってぇ?
そんなもん脳が介するまでも無い!答えは脊髄! 計算はトラウマなのですッ!

ということで、いまtwitterで話題沸騰中の『山本塾の計算ドリル』をご存知でしょうか?

山本塾の計算ドリル

数学市民さんが火付け役となり、一気に広まりつつあるホットな計算ドリルなのでありますが、
その効果の根拠や理屈につきましては、数学市民さんの『算数って結局なんですの?』を参照していただくとしまして、

私が感じる山本塾のスゴい点は、「べんぞうさんすてき → 勉三さん素敵」と、まるで漢字変換するように計算結果が出てくる、考えようも間違えようも無い、アルティメットな計算への進化なのであります。

実は「たし算」「ひき算」「かけ算」「わり算」に分かれた章のうち、まだ「たし算」の途中までしかやっておらず、本来であれば記事にするような実証には全く至ってないのですが、一応「5年生まで」と銘打たれた本書。このブログを読んでいる方々の多くが2024組であるとすると、その魅力を早くお伝えする必要性もあるだろうと、見切り発車で記事にさせていただいておりますことをご留意頂き、続けさせていただきたいと思います。

まず、このドリルに感じるファーストインプレッションは、“公文” です。
山本塾にはいくつかの出題形式がありますが、式としては「27 + 89」のように、「数字 演算子 数字」というシンプルな構文しかなく、複雑な式を含んだ予習シリーズの計算などとは異なります。

サンプル
シンプルすぎる構成。
詳しくは『試し読み』

ところが、公文の教材というのは、それを「1枚1枚、終わらせる」と言う感覚で取り組むのに対し、山本塾はそれを「1回1回、振り返る」という感覚で進められ、ソコには大きな違いがあります。

山本塾には次のページに進むための目標タイムというものがあるのですが、それが「○」と「◎」で2つの段階に分かれています。
どのドリルにもタイム設定くらいあると思いますが、山本塾のポイントは「2つある」ということであります。

「○」は、無難に到達できるレベルのタイムであるのに対し、「◎」は限界に近いようなタイムが設定されており、「あと少しで◎なのに!」「どうしたらタイムを縮められたのか」などと振り返ることになるのです。

さらに、1問も間違えちゃいけないという厳しい基準にもポイントがあります。
たとえ「◎」タイムを出したとしても、間違えがあってはやり直しですから、むしろ「○」タイムでもいいから、「7の数字には気をつけないと」とか「繰り上がりのちょっとした確認を徹底して」とか、やはり振り返ることになるのです。

すでに公文で鍛えている場合は、効果は限定的にも思えるのですが、我が家のように、単純な計算は学校の宿題くらいでしかこなしてないようであれば、ケアレスミスを防ぎつつ・スピードも促すというダブル効果が見込めそうであります。

もともと我が家が山本塾を導入したのは、単純な計算を爆速化させたいという狙いがあったからでありました。
今後比の学習をするにあたっては、比例式であったり分数倍であったり、脳内で数を瞬時に変換していくことが多くなってきます。
基礎的な計算力を自然な動きにしておくことは、今後の応用算数を有利に効率的に進めるためにも必要なスキルになると思うのです。

今はまだ、ソレを語れるには至ってないのですが、すでに「たし算」をこなしている途中段階でも、毎日の算数では効果を感じることができています。
願わくばもう少し早くにして知っておきたかったドリルでありますが、最近になって取り組み始められた2024年組も大勢おられます。
2025年組やそれ以降のご家庭であれば、積極的に検討みてはいかがと感じております。

我が家は1日5分、1日2ページくらい。
まずは年内の○タイム達成、6年の今頃には◎タイムを目標にやってみたいと思っています。

『山本塾の計算ドリル』